dartmaniaです。
2019年始めに、客家(はっか)大富豪の教えを読んでみました。みなさんは客家をご存知でしょうか。
客家は東洋のユダヤ人とも呼ばれ、中華圏の社会に絶大な影響力をもっています。
もとは、王朝の戦乱時代から逃げつつ色々な場所を転々としていた移民の集団であり、客家の客とはお客様つまりよそ者を意味しています。
代表的な人にはシンガポールの初代首相であり、経済的繁栄をもたらしたリー・クアンユーもいます。
この本は物語形式で語られており、非常に単純明快で面白いです。
ガチガチの投資系の本と言うより、お金や人脈の扱い方を学び心から幸せに生きるための指南書の様な本です。
客家大富豪の教えは学べる事が多い
客家の金言は18つあり、どれも紹介したいのですが今回は得に面白い考えだと思った3つについてお話ししたいと思います。
しかしその前に、18の金言を簡単に紹介します。
客家の18の金言
- 運は親切にした相手の背中から来る
- 許す事を知れば運命は変えられる
- 退却は重要な才能なり
- 何を始めるかに最も時間を費やすべし
- ビジネスには大義名分が必要なり
- 準備していなかったチャンスはリスク
- 小さな約束こそが重要なり
- 家族を蔑ろにする者は成功せず
- お金に使われずに、お金を働かせるべし
- 50人の仲間が成功の核心となる
- 金鉱ではスコップを売るべし
- 安売りには必ず終わりがやってくる
- 嫉妬は成功の敵、愛嬌は成功の素
- 物事は因数分解して考えよ
- 汗ではなく考える事が富を生む
- 笑顔はコストゼロの最良戦略
- ありがとうは必ず声に出すべし
- 欲望に忠実になるためにこそ禁欲的に
実はこの順序でストーリーも進んでいきます。中には、目次を見ただけでは分からないものもありますが、実際に読み進めていくと非常に面白いですよ。
衝撃を受けた3つの金言
ここからは、個人的にハッとさせられた3つの事についてお話ししていきたいと思います。客家の金言はよく言われているものも多く何となく理解している事に、さらに深みを与えてくれます。
管理出来るリスクに投資する
まず質問ですが客家の人達は、集中投資と分散投資ではどちらが安全で効率的だと考えているでしょうか。
一般的には分散投資が良いと言われています。なぜなら一つがマイナスになっても他がプラスになるようお互いにリスクヘッジができるからです。
しかし客家の答えは集中投資でした。
集中投資をする時は、その投資が成功するか徹底的に丁寧に調べる事が出来るからです。
裏を返せば、分散投資は対象が広がるため、一つ一つの調査が疎かになり、何かあった時に対応する事が出来なくなります。よく知らない対象に適当に投資する事は最大のリスクとも言えます。
よく分からないけど、みんなの評判が良い銘柄を買付けたり、誰かにオススメされた商品を買う事はハイリスクであると言う事です。
確かによく調べもしないで、評判だけで投資すると後悔します。調べもしていないと株価が下がった時には売りたくなりますし、上がった時に買いたくなります。
つまり、どう対応すれば良いかが分からなくなってしまうわけです。
分散投資も大切な考えですが分散し過ぎるのも逆にリスクだと言う事を再認識しましょう。
予測出来る未来でプラスサムゲームをする
この内容にはかなり衝撃を覚えました。投資の世界ではよくプラスサムゲーム、マイナスサムゲーム、ゼロサムゲームと言う言葉が使われます。
プラスサムゲームは対象が成長し、パイも拡大するため富をさらに拡大出来るゲームです。
マイナスサムゲームは宝くじの様な買った瞬間から胴元にお金が回る様なゲームです。同業者が価格競争をする市場にも当てはまります。
ゼロサムゲームは誰かが得をすると誰かが損をする、いわば堂々巡りゲームです。
この中でもちろん目指すべきはプラスサムゲームです。
そしてこのプラスサムゲームはある程度予測が付くというのも面白い視点でした。
目指す「プラスサムゲーム」は、「勉強したり推論を積み重ねたりすることによって予測制度を向上させることができる 」。すなわち「予測出来る未来」なのだ。
宝くじはいくら研究しても何が当たるかは分かりません。カジノのルーレットもコイントスの裏表も予測出来ません。こうした予測出来ない事に対して株式投資などは勉強をすれば精度は向上します。
簡単な代表例が米国です。米国の人口は増え続けるので市場は成長し続けるでしょう。また世界最大の市場でもあり、最もお金が集まる場所です。
こうした予測は比較的精度が高くなります。短期的には市場の波があるので、読む事は難しいですが、長期的に見れば必ず成長すると言う事は何となく分かるでしょう。
こういう予測出来る遠い未来に投資をする事が大切であると客家は言っています。
50人の仲間が成功の核心となる
ちょっと少ないのではないかと思われた方もいるかも知れません。
今まで名刺を交換した人の中でどれくらいの人をあなたは覚えているでしょうか。恐らく長く付き合っている人か最近知り合った人しか覚えていないと思います。
つまり大切なのは繋がりを増やす事ではなく、信頼関係を構築出来る50人の方がよほど大事と言う事です。
そしてその50人が運を運び込み、さらに50人が50人と繋がれば2500人にもなります。
もちろん、弱い繋がりも時には大切です。知らない世界に飛び込むのであればなおさらでしょう。しかし弱い繋がりは、強い繋がりの繋がりから探すべきです。
その方が赤の他人よりも信頼出来ますよね。信頼出来る人の友人のほうが良いと言う事です。
私も常日頃から仲良く信頼出来る人は50人もいないでしょう。
この本は人間関係についてもっと良い事が書いてありますので、気になる方は是非読んでみて下さい。
まとめ:客家の大富豪は人脈と投資が学べる良書
ここで話した事以外にも、有益な内容がギッシリ詰まっています。
この本のよいところは物語形式で分かり易く原理を学べるところです。当たり前だけど何となくしか分かっていなかった知識を自分の知識として蓄えるキッカケになってくれます。