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【書評】「仕事なんか生き甲斐にするな」を読んで心が楽になった話

dartmaniaです。

ここ一ヶ月くらいブログをサボっていた代わりに、本を読む時間を増やしていました。

読書は他人の考えを手っ取り早く取り入れる事の出来る優秀なツールですね。

ただやはり読むだけだとすぐ忘れてしまうので、備忘録も兼ねて紹介していきたいと思います。

今回紹介する本は「仕事なんか生きがいにするな 生きる意味を再び考える」という思わず手に取ってしまいそうな本です。

予め言っておきますが、この本はセミリタイアのための指南書ではありません。自分が仕事や人生とどう向き合っていくのかと言う事を、先人の言葉を用いて解説している本です。

時代は変われど、人生の悩みはそれほど大きく変わらないものなんですね。

やや取っ付きにくい部分もあります。この本を読んでこうしようとなる本ではなく、じゃあどうするのと言った部分は自分で考える必要がありますが何回か読む価値はあると思います。

人間の欲求は変わってきている

衣食住もそれなりに満足し、生活に充実を与えてくれるものがほとんど手に入る現代において、筆者は「温度の低い悩み」が急増していると言います。

温度の低い悩みとは、愛情や劣等感、人間不信といった温度の高い悩みではなく、自分は何をしたいのかといった何となくぼんやりとした悩みの事です。

マズローの欲求5段階の中では一番上の「自己実現の欲求」が芽生えてきているとも言えます。

多くの人がこの様な問題を抱えるのは、それだけ社会が豊かになった証拠でもあります。

これらの悩みは、頭ではなく心の悩みです。だからこそ取扱いが難しく精神科医でもなかなか手の届かないむずがゆいトピックになっています。

大切な事は不合理な場所にある - Dartmania Cafe

価値を追い求め過ぎる人生はつまらない

私たちはついつい「役に立つか立たないか」を性急に求めて、近視眼的に、 目に見えてすぐ役立つものに傾倒してしまいます。

本文より抜粋

 今を生きる人達は、「あなたのため」と言われて育ってきました。

幼い頃は親の価値観によってやりたくない事をあなたのためだからと言われてきました。

義務教育でも勉強は将来のため、社会人になっても「君のためになるから」と常に「嫌だ」を許される環境にはありませんでした。

そして我慢が限界に達した時、自分はこのままで良いのか、何がしたいんだろういった虚無感に教われます。

そこで自分に質問してみても中々答えは出てこないのは、今まで受動的に生きてきたからです。

役に立つと思われている事が、必ずしも充実した人生をの一助になる訳ではありません。

能動的に動いているつもりでも、実は心の内の空しさを紛らわすための外部からの思惑に乗っかっているだけなのかもしれません。

代表例はアルコール依存です。他にもSNSやLINE、Facebook等もです。

人生の意味と意義の違い

本文中に意義と意味について面白い記述がありました。

意義:頭の損得勘定に関係しているもの

意味:心=体による感覚や感情の喜びによって得られるもの

つまり意義とは有意義な事が正になっているのです。

子供の頃は毎日が新しく新鮮なものに溢れていました。行動の一つ一つに意義なんか求めずにただ意味(楽しい事・興奮する事)を求めて遊んでいたと思います。

そうです。意味とはベクトルで捉えるものであって点で捉える事は出来ません。

つまりどこかに自分の生きる意味が落ちている訳ではなく、心の声に反応して動く事によって出てくる事なのです。

スティーブ・ジョブスも自分の好きな事を貫いた

生きる意味を説いてもいまいちピンと来ない人も多いでしょう。(私もそうですが)

スティーブジョブスのスタンフォード大学卒業式でのスピーチに「Connecting the dots (点と点を繋ぐ)」というトピックがあります。

彼は人生の役に立つかわからないと言い大学を退学して、自分の面白い授業にだけでていたそうです。その一つがカリグラフィであり、後のMac (アップル)に繋がっていく訳です。

生きる意味は、周りから価値のあると言われている(もしくは無意識に感じている)事よりも、心の赴くままに生きていれば見つかるものなのかもしれません。

案外、周りの言っている事は結局は周りのためで自分のためではないと思う事でかなり気持ちが楽になりました。

人生をより充実させるために

人生を味わうのは容易な事ではない。ある人は、稼がなければならないという。だが、なんのために?人はなんのために生きるのか?まるで、ほとんどの人が生計の資を得るためだけに生きていて、ほかには何もできないかのようだ。ゴールの無いレースで先を争っている自動車。使うあてがないのに、ひたすら増やすだけの金。無目的なままの「快楽」の追求。どれも人の内面とは関係がなく、すべて表面的なものばかりだ。

これは結構グサっときた言葉です。

ただ周りの期待に応えるだけ、みんなやってるからとやっている事が自分の精神を蝕んでいるのかもしれません。

より充実するには、心に忠実になり楽しいと思った方にいく事、面倒くさい事を積極的にやってみる事であると言っています。

好きだけど面倒くさい事はあります。誰かに学べばすぐ分かる事でも敢えて自分で1からやってみる事もオススメしています。

まとめ〜価値を求めるだけの人生よりも楽しい事を追い求めよう〜

気の赴くままにやってみる。嫌なら辞めれば良い。三日坊主でも良い。そんな事が書かれているこの本は、人生は価値や効率を求めるだけが全てではないと言う事を思い出させてくれます。

生活が豊かになるにつれて、増々生きる意味や目的を考える様になります。

会社は効率よく如何にお金を稼ぐかが求められます。

しかし人生では効率、価値だけが意味のある事ではありません。

さて、自分にとっての生きる意味は何でしょうか?