dartmaniaです。
ホテルでは直前になると高くなるのに、なぜ飛行機は直前になるほど高くなるのかずっと不思議でした。
前回、カンボジアへ行く時には2日前に飛行機の予約をしたところ、正規料金程の運賃を取られています。
カンボジア(シェムリアップ)に一人旅してきた!入国方法や見所・注意点まとめ - Dartmania Cafe
いわゆる直前セールは飛行機では通用しないのです。
何故こんな事が起こるのか調べてみました。
空席のまま飛ばしてもお金にならない
飛行機は空席がある状態で飛ばしても利益にならない事は直感的に理解出来るでしょう。
空気を運ぶくらいなら安くしても利益を出したいと言うのが本音でしょう。これはホテルが直近になると安くなる最も単純な理由です。
しかし飛行機はその逆です。つまりもう少し深いところを知る必要があると言う事です。
損益分岐点の考え方
ホテルも同じですが航空会社は確実に損益分岐点以上に顧客を確保する事が最優先されます。
この場合、考えられる方法として、
1. 格安料金で数を増やす
2. 正規料金で利益を増やす
3. 上記の混合型
があります。
自分が販売する側になったらどれが一番最適かと考えると、選択肢は3になるのではないでしょうか。価格競争は激化しているので2のみは大変ですし、1だけにすれば利益が得にくい商売になります。
飛行機料金が徐々に高くなる理由
損益分岐点を確実に上回るために、航空会社では直前になるにつれて価格を高くしていく方針を取っています。
もう少し噛み砕いて言うと、飛行機は直前になって乗りたい人(ビジネスマン等)はわざわざ値段を下げずに正規料金だとしても乗ります。
逆に早期に安く提供しているチケットは、キャンセル料が高く付いたりします。顧客からすれば前々から予定が確実であれば安いです。激安ツアーチケットなんかも同じ考え方です。
一方、航空会社からすれば、まず安い料金で損益分岐点に到達させさえすれば、キャンセルされても利益は出るのです。寧ろキャンセルした方が利益は出るでしょう。
そもそも直前になって安くなったから飛行機乗ろうとはならないですよね。直前でも乗る人は乗るので自分の首を自ら締めずとも予約はされるのです。
正規料金でも、利益を上増し出来る根拠があってこその値上げなのです。
ホテルと飛行機の違い
それでは、真逆の方針を取っているホテルとの決定的な違いは何でしょうか。
それは競争力とリピート率だと考えます。
例えばホテルを検索すれば非常に多数のホテルが見つかります。その分、競争力が高くなります。
だから直前になって高くすると人が入らないのです。寧ろ安く宿泊してもらって、気に入ってもらえれば御の字です。
次からリピートされる可能性は上がりますし、ホテルはそれを狙っているのではないでしょうか。
本当に泊まりたければ前々から高くしても予約はするでしょう。選択肢が沢山あるからこその料金推移だと言えます。
一方、航空業界はLCCが台頭してきてはいますが、やはりANAやJALは強いです。予定の読めないビジネスマンが数ヶ月前から、格安航空券を予約する事は滅多にないと思います。
長期休暇では、料金を高くしても航空券が売れるのと同じ理屈です。飛行機はビジネスマンの乗る回数の方が多く、直前で料金を高くしても乗るのです。仕事にならないですからね。
JR新幹線も航空会社と同じ!?
JRは確固たる地位を築いており、固定費である設備投資額もかなり莫大な額となっているため容易に参入出来ないでしょう。というか今からでは100%無謀です。
だからどんな料金でも乗らざるを得ません。なので直前になっても、別に安くする理由がありません。
えきねっとでは、事前申し込み(トクだ値)すれば乗車券を値引きする事は出来ます。ただそれくらいしか割引はありません。
まだ、航空会社の方がLCCの参入等もあり競争力があります。JRが今後値上げする事も100%ないとは言い切れません。この業界の1強と言うのは消費者からしてみればあまり顕然とは言えないでしょう。
まとめ
飛行機料金が直前になると高くなる理由をまとめると
1. 損益分岐点にいち早く届く事を目的としているため格安料金で数を稼ぎ、正規料金にシフトしていく
2. 直前でも乗りたい人(特にビジネスマン)は乗る
このため、直前になって高くしても問題ないわけです。
消費者的には、さらに航空会社(LCC)が増えたり、競争力が増してくれば淘汰される面白い世界になっていくのではないでしょうか。