プレミアムフライデーって何なの状態なdartmaniaです。
現状では、全企業の数%しか導入していないようですね。
アメリカに習った様ですが、仕事に対する考え方の違う国の制度を導入する事による浸透性はどのくらいなんでしょうか。
もし経団連加盟企業での導入がさらに促進されれば変わってくるとは思いますが、まだまだな感じがします。
今回は、見ていて面白いなと思う指標があったので紹介したいと思います。
それは純資産回転率と売上高利益率です。
純資産回転率とは
純資産回転率=売上高÷総資産
です。つまり売上高は総資産の何倍かを表している指標です。
例えば売上高100億円で総資産が50億円ならば純資産回転率は2回となります。
総資産を何回転させて売上を出しているかとも言い換えられます。この値が高ければ高い程、資産を効率的に回転させて売上を出しているとも言えます。
売上高利益率とは
売上高利益率=当期純利益÷売上高
です。これは、単純に利益率の事で割合が高ければ収益力が高い、つまり高付加価値の商品を提供していると言えます。
他にも当期純利益の部分を営業利益や経常利益に置き換えた指標もあります。
両者の関係
両者は一見何の関係も無い様に感じるかもしれませんが、掛け合わせる事により売上高がちょうど割れるので
純資産回転率×売上高利益率=当期純利益÷総資産
となります。
もう気付いたかもしれませんが、これは総資産利益率(ROA)の計算式と同じです。
ROAはReturn On Asset の略で資産から生まれる利益がどれくらいあるかを示した指標です。
ROAは一般的に10倍以上が好ましいと言われていますが業種によっても異なるため同業他社で比較する事も大切です。ROAは「どれだけ効率的に資産を運用しているか」と「どれだけ高付加価値の商品を提供しているか」に具合によって変わるとも言えます。
薄利多売なら効率を上げなければROAは上がりませんし、逆に価格を低くすれば赤字になります。
それでは似た様な業種での比較をしてみたいと思います。
オーテック(1736)の例
これはオーテックの過去9年間の指標推移です。こうして見ると資産回転率はほぼ変動していないのに対し、売上高利益率はここ数年上昇傾向にあります。
日本電技(1723)の例
これは日本電技の過去9年間の指標推移です。
日本電技もオーテックと同様に資産回転率はほぼ横ばいで推移しているものの売上高利益率が9年前に比べて2倍以上上昇していいます。
この2社は同じ建設業であり、設備工事を専門としている企業です。
この指標だけから言える事は、設備業は純資産回転率、つまり効率的な資産運用するというよりは、技術力を活かして仕事をしていると言えます。
建設業は設備費や資材費の高騰等も問題になっていますし、効率的に資産を回転させるよりも自社の技術力で付加価値を高めていくと言うのはリーズナブルな事だと思います。
この2社を比較すると日本電技の方が、利益率がよく、利幅が十分に得られている事が分かります。
まとめ
今回は、資産回転率と売上高利益率の関係をお話ししました。
この2つの指標が低下しているようであればROAの低下、即ち収益力の低下に繋がります。
中長期的な投資を行う際、企業の収益力はどういうところにあるのか(高付加価値なのか薄利多売なのか等)をしっかりと把握しておく事は今後も成長する企業か見分ける際に大切なんじゃないかなと思いました。
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